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13)
「たぶんもう少ししたら見えてくるはず――」
社務所などちいさいころに一度だけ行った覚えしかない。ものごころついたら、もう屋台を友人とひやかすにとどめておくだけだったし。
それでもおおむねの場所は変わっていないはずだ。本殿じゃない、ちいさな神社のある場所。
おぼろげな記憶を頼りに、ひと混みが少ない川沿いを笛の音が聞こえる方に足を向けて歩いているうちに、オレは向こうから流れてくる中に知った顔を見つけて、思わずぎくりと足を止めた。
同時に向こうも気づく。
空気にさっと緊張が走る。
「あ……」
これだけの喧騒の中にいるのに、急にすべての音が遠くなった気がした。より動揺したのはどっちだったか。
流れには逆らえずゆっくりとペースを落としながらも歩く彼女が少し目を伏せ、やがてためらいながらもちいさく手を振ったのがひとごみの中から見えた。
かすかな緊張の色を宿したまま、それでも気丈に目をそらさなかった彼女の顔を、このときばかりは素直に綺麗だと思った。
告白を迷う間もなく断った相手に、自分だったら愛想よくできるだろうか。たぶんすごく勇気を出したんだろう。あの行動は無知や厚顔じゃない。
苦く立ちつくすオレを逆に安心させるような笑顔で、なにごともなかったかのように振舞ってくれる彼女に、オレもやっと手を振り返す。
そして、それで終わりだった。
「いいの?」
「うん」
彼女と友人が、たぶんそんな会話をしたのが見えた。
首を振って、何人かの女子と前だけを見てまっすぐ歩き始める。その綺麗な横顔をオレは見送る。それから肩からそっと力を抜いたことで、わずかに首元が冷えて固くなっていたことがわかった。
体ではない微かな痛みの中で、オレは同時に譲れないものを再確認する。
たとえば彼女とだったらこんなところにいるだろうか。ひょっとしたらいるかもしれない。けれど絶対自分から誘いはしない。
仮定をそっと胸に封じて、現実にむきなおる。隣の先生はなにも言わなかった。
目を逸らし、オレはざわめきに揺れる柳を見やった。その一歩先で、排水溝から水が川に落ちる音がわずかに聞こえる。行きつく先は海だ。少しだけ早い流れに乗って、清濁関係ないだだっぴろい海へと落ちていく。
一面に広がる水には救いはない。
けれど何者に冒されもしない。流した本人だけが知っている、不可侵の場所だ。
手の届かない場所でぷかぷかただよっている、手紙のつまったガラスの小ビン。記憶や思い出といったもの。きっと世の中にはそんな出会いがいくつもあって、いまもどこかで泡のように生まれては消えていく。
オレと彼女のように。
これから出会っては別れる、数多の人々のように。
ならばもしかしたら、先生も――あの夢も。
「行きましょう」
急に歩きだしたオレの半歩後から、先生が、ひたと視線をあててくるのを感じていた。
排水溝の音。鼓膜の奥で水音が大きく共鳴した気がして、片手で耳を塞いだ。
流されないようにと祈る。
せめて、いまはまだ。
川の円周外に出ると出店もほとんどないから、一般客もここまでは滅多に来ない。同じように歩いてきた数組の見物客も、屋台もひとけもない砂利道に、あれどうやら自分たちが行きたいところとは違うみたいだぞと、チラリとこちらを一瞥しただけですぐ引き返していった。
目的の神社には無事に着いた。
鳥居をくぐって灰色の参道を行くオレたちの頬に、ゆるやかな風が吹く。ちいさな神社の前の砂利道には、一メートル四方の石積みが築かれ、四隅に立てられた斎竹に注連縄が張られていた。
焚かれた祭壇の炎が、真昼のように明るく熱い。お年寄りがそこへ向かって手を合わせていた。
本社・境内社の神火は提灯に移され、このときばかりは外に出している十二燈へと移すから、こうして御幣・神饌を供えて参拝するひともまれにいる。
楠木がわさわさと葉をつけている。何年か前の台風で倒れた木の枝。つまづきそうになって、危ないな、ともとの大木の根元まで蹴飛ばす。
これだけでも普段からひとけがないのがわかるというものだ。
「先生はなにをするんですか?」
「十二燈の火が消えないように一晩中番をするのが一応の役目ですね」
「いちおう?」
「外に出す限りいつでも消える可能性がありますから。再度つけなおすときにはチャッカマンを使うんですよ」
またずいぶんと適当な。思わず笑ってしまった。まあオリンピックの聖火のように延々一個の火種を絶やさないなんて無理か。
でも現にこうして無人のままほっとかれてるのを見て、本当に気を遣うことはないのかもしれないと、少し気が軽くなった。
「だれもいませんね。もう殿の中に入っててもいいんでしょうかね」
ちいさな手水を過ぎ、蓮の浮いた堀にかかる橋を三歩で渡る。注連縄がかかったちいさな門の奥に本殿が見えた。
本殿の左手のプレハブのような社務所には鍵がかかっていた。積まれた黄色いビールケースの横で立ち止まると、先生はポケットから携帯電話を取り出しどこかにかけた。
電話はすぐにつながったようで、少しのやりとりで通話は終る。長い指先で携帯をポケットに沈めながら、
「少し遅れて、川のほうで水垢離を始めたそうです。先に中に入ってていいそうですよ」
祭りの中心に流れていた大きな川。水垢離とはその少し離れた下流の河原で神事の前に行う儀式だ。
神主が祈願の式を行った後に衆と呼ばれる何人かが川の中に入り、ひ、ふ、み、よ、と数えながら水を辺りに振り撒く。それを数回。
「へぇ」
と、ずいぶんとのんびりしたもんだと思わず声に棘をひそめてしまった。ここまでの距離を考えると、彼らが戻ってくるのはまだ当分先だろう。頼んだくせに待たせてくれるじゃないか。フウンと隣の人に代わって不満気に鼻を鳴らすと、彼がくすりと笑う気配がした。
「あなたがいてくれてよかったかもしれませんね。これじゃあ出かけることもできずにひとりで手持ち無沙汰になるところだった」
気を遣われてしまった。
賽銭箱の前でガラガラ(と呼ぶのかは知らない)の飾り紐を引いて鳴らし、二礼二拝一礼をとる彼にオレも習う。横で靴を脱ぎ、取り出した鍵束から鍵穴にひとつ差し込むと本殿の白茶色の木戸を引いた。
「こっちにいましょう」
オレは頷いた。部屋のスイッチはどこにあるんだろう。
カチッ、と入り口のところで音がした。
カチ、カチ、と何度かスイッチの切り替えがされる。しかし電気はつかない。
「切れてるんですか?」
「そうみたいですね……まいったな」
「このままじゃ暗すぎますしね」
外の篝火を頼りにぐるりと薄暗い室内を見渡しながら、そういえばと尋ねた。
「先生、ケータイ持ってたんですね」
オレたちは橘医院から一緒に来た。直接待ち合わせしなかったのは、このひと混みじゃあお互い見つけられないだろうと思ったからだ。
浴衣は? と言ってくる妹の頭をこづきながら、よそいきの上着を着て診療所に着いたとき、午後で診療は終わりだというのに、先生は待合室で「先生のファン」――つまり長話の好きな(そしてなんらかの持病持ちの)数人のおばさんたちにつかまっていた。
橘医院には患者はもとより近所のひとまでがふらりと立ち寄るから、ときどき妙な光景になっている。よく土産物とか山菜取りに行ったおすそわけとかもらってるし。貰ったものかちょっと迷って、それから「すみません」と眉を少しだけ下げて笑う先生に、どっちが嬉しいのかわからない顔でおばさんたちは「いいの、いいのよう」と袋を押し付けるようにして去っていく。
今日もそんなかんじだった。
実はご近所のアイドルなんじゃあと慄きながら待合室の長イスに腰かける。
ようやく彼女たちから解放された彼は、申しわけなさそうに片づけが遅れたことを詫び、オレを気にかけながらもあわただしく戸締りやら着替えやらを次々すませていった。
まだ祭りの出し物でも見てればヒマつぶしになるだろうに。
自分じゃなく、彼がそう思うことが容易に想像できて、先生が再びこちらを覗きに来ないうちに適当な雑誌を手に取った。膝の上に乗せて指でふちをなぞり、廊下に出てくる彼の気配を意識のすみっこで待っていた。
だけどそれも、携帯があればしなくてよかったのだ。
気づかなかったのだろうかと確認もこめて聞くと、
「ああ」
と先生はさっきしまった銀色のちいさく冷たい機械を見下ろし、「仕事用ですよ」
それ以上の追求をするりとかわすようにつけ加えた。
「本当にずいぶん便利になりましたね。昔は、離れてしまえばまた次に会える保証はどこにもなかったのに。でも……だからかな」
とひとりごちながら暗い部屋に進むと、カタンと錠を下ろして半分ほど窓を開けた。
「一期一会って知ってますか」
「ええ……だいたいの意味くらいなら」
「本当に会いたいひととつながるにはそれ相応の覚悟がいると思いませんか? 保険なんてかけていたくない。もったいないでしょう」
彼はちいさく口を開いて遠くを見ていた。外の提灯が肌を薄く照らす。髪が耳元でなびいた。ゆるりと網戸越しの風が彼を包んで、植物が鳴く。
その穏やかさの裏に揺れる怯えを見落としそうになって、彼の背中をじっと見つめた。
「ときどきひどく大人びた目をするんですね」
そそがれる視線に気がついたのか、彼が振り返った。「こわいくらいに」
「やましいことでもあるんですか」
「さぁ。どうでしょう」
よめないな、と思うのはこんなときだ。拒まれているのだろうか、とそんな思いにとらわれもした。
それでも胸が痛むようなせつなさは、オレよりはるかに情が深いくせに触れ合いを拒もうとする先生へと向けたものだ。それ相応の覚悟。じゃあ例えばこのひとはなにを払っているんだろう。
ときどき集会やら子ども会やらが行われるちいさな本殿は十畳ほどの和室になっている。いくつか置かれた座布団とすでに昼に作ったのだろう祭壇が畳の上に見えた。
みなが帰ってきたら御鏡を供(そな)え、夜更けまで座を続けることになる。
しかし電気がないのはつらくないか?
先生は古い木机の上にあったマッチを取り、何本かある祭殿の和蝋燭に火をつけた。白い紙に守られながらゆらゆら揺れるろうそくの灯。ほんのり明るくなった室内に、端正な顔も浮きあがる。
先生は苺の鉢植えを入れたビニール袋と、さっき獲った射的の景品を古い木机に置いた。どこにあったのか、振り向いた彼の手には徳利がある。
「お許しは出てますが――あなたも少しだけ飲みますか?」
そう言ってちょっとだけ持ち上げてみせた。
たわいのない話はつきることはなかった。
そのいっぽうで、なんとも言えない静かで穏やかな時間だった。
言葉と言葉のふとした静けさ。けれど黙ったまま伝わることの多さに嬉しさと緊張を感じた。漏れだしてしまわないようにしなければ。
蝋燭の明りは十分だったので戸は閉めた。寝そべって、机の下に置きやられていたこの街の歴史を綴った冊子や祭りの資料を見るオレの向かいで、先生がひかえめに酒を口に運びながら優雅に古びたページをめくっていく。
説明をしながら、指の先ではなく腹で自然に物に触れる動作に、十分なゆとりを感じる。
綺麗な指が左右に動くのをオレは飽かず眺め、上から落ちてくるやわらかな雪のような声を聞いていた。祭りの喧騒はここにはない。この心地よさにずっと身をまかせていたくなる。
鼓膜に届くのは、ときおり木々がざわめく音と畳を擦る音。これが自分の声だとあらためて知るような静けさと、心地よい会話。
声。
息づかい。
そして互いの気配だけは感じていた。
ときおり視界に入る、きちんと切りそろえられた先生の爪。ろうそくの火が照らすぎりぎりの距離で、オレは自分と彼のどちらの指が節ばっているかひそかに見比べる。
こうしてふたりだけで長い時間いると、やけに視線があう。なんでだろう。そう思っているそばから、またどちらからともなく視線があい、くすりと笑った。目を伏せるまぎわにちらっと上目使いでこっちを見て彼が笑うのが、オレはとても好きだ。
暗い中で文字を読むのも疲れた。
先生がただそこにいることに安心してうつぶせると、さらりと髪に触れる感触がした。
膝に寝る我が子を見つめるようなやさしいまなざしで、
「退屈しましたか」
「いいえ」
知識の深さ、広大さと応用、機転。博学ぶりに感心しているだけだ。声がくぐもらないよう横を向き、顔をあげないままオレは答える。
「じゃあ眠くなった? 飲ませすぎましたかね」
「これくらいで」
と言ってから、それもちょっとまずいかと口をつぐむ。
「……そんなに飲んでませんから」
「少なくとも私よりは飲んだでしょう。あなたは顔にも出ないから逆に」
やや心配気になった声に首を振り、しっかり笑ってやった。
「気持ちいいだけです。でも起きていないといけないのにこんなに飲んでいいのかな」
「あなたは寝てていいですよ」
まさかそんなもったいないことするわけない。
「二人いたら交代できますね。先生も眠くなったら言ってください」
「ありがとうございます」
実際、意識ははっきりしてるのだ。先生の頬がほんのり紅いのをじっくり観察できるくらいには。
さすがに完全に酔うつもりはないらしい。唇を濡らす程度にときおり口に含むだけだったが、オレとは違って口調はしっかりしててもうっすらと酔っていることが顔に出ていた。
「いいお酒ですね。だれが持ってきたんでしょうか」
「そうですね。戻ってきたらなんて言うのか聞いてみましょう。オレ、一度あれが飲んでみたいですね。雪山で遭難したときにセントバーナードが首につけてくるウイスキー」
ああ、と先生は破顔した。
「じゃあ遭難しますか、一緒に」
甘美な提案だ。少なくともオレにとっては酒よりももっと。
本当は凍えたときに一気にアルコールなんてとったら非常に危険らしい。オレが知ったのはずっと後だったが、先生が知らなかったとは思えないのでたぶん黙ってくれていたんだろう。黙って差し出されたましろき情景に、オレはくつくつと笑いたくなってうつぶせる。
「遊びに行ってきてもいいんですよ」
ふと聞こえた声に顔をあげると、
「私は一人で大丈夫ですから。せっかくのお祭りなんだしもっと遊んできたらいい」
「あのですねえ……ひとりで食べ歩きでもしろって言うんですか」
「友達も来ているでしょう?」
なにを言われても動く気のないオレは、無言をとおしたが、彼はしばし迷うようにした後さりげなさをよそおってつけくわえた。
「さっきのは学校の友達ですか?」
「さっきの――……ああ」
気まずげに視線を戻すと、先生はオレをじっと見ていた。
彼は変化に気がついている。オレがなにかに振り回され、やみくもに苛立ちを感じていることに気がついている。
でもその思慮深さから、自分からオレに踏みこむような真似はしない。ただ、
「なにかあったんですか」
と静かに聞く用意があることをしめすだけだ。
だからそっけなく答えた。
「告白されたのを断った。それだけです」
先生は、返す言葉を見つけきれないように黙った。オレの胸にちくりと痛く罪悪感が芽生える。プライベートだとオレが不愉快に感じたと誤解したんだろうか。だとしたら。
違います、そうじゃなくて、と目の前の手首を強く握って訴えてやりたくなった。
拒絶したいのは、先生のやさしくてまったく余計な気づかいだ。けしてオレの存在を迷惑がっていないのに、外界に続く道があることを示す。
吹雪なのだから自分と一緒に薄暗い洞穴の中だけ見てればいい。そう言ってくれたほうがオレにとってどんなに楽か、彼は予想もしていないのだ。
「もてるんですね。たぶんそうだろうなとは思いましたけど」
なにかに目を逸らすように、先生は一年で四人……でしたっけ? とからかうような笑みを口元にきざんだ。
「つきあう前に断りましたよ」
まるで遊び人のような誤解を打ち消すべく、語尾をあげてしっかりと言うと、おや、と彼は意外そうな顔をした。
「どうして」
「どうして……って」
あなたが聞くのか。表面がささくれだった古い畳に爪を埋めて軽くむしった。
その不満は我ながら無茶だと思いながら、喧嘩腰を承知でやや乱暴に言い放った。
友人には言えなかったことも、このひとになら言える。だってすべてを話してきた。
「先生ならできますか。あんな夢見て、これ以上ないくらい完璧な恋人の姿を見てしまってるのに」
「世の中に完璧な恋人なんていませんよ」
「……完璧なんかじゃないことなんて、ある意味だれよりよく知ってます。痛みばかり続いていて、不器用で、激しくて、苦しささえ伴う軌跡。それでも――オレにとっては……」
愛だか憎しみだかわからなくなって、それでも相手を呼ぶ慟哭だけが惜しげもなく世界に霧散していった。
オレはややけだるく身をおこす。邪魔な髪を軽く払って、彼をじっと見た。
「これでも、追いかけているひとがいます。だからいまは、悪いけれど半端にかまっていられない。まずそのひとに並ぶことで頭がいっぱいで」
つられて真面目な顔をさせてしまったことに気づき、ふっと笑ってみせた。
「――あんな夢見てたら理想が高くなって困る」
冗談めかせど半分は本気だった。
彼らの夢はさまざまな姿でオレの前にあらわれた。夢の中でオレはいつでも本気で世界を生きていた。夢物語もいいところのファンタジーですら、これは自分たちだとわかった。
押し黙ったり、罵りあったり、想いを吠えあったりしながらも、ときどき冷水を浴びせるかのようにふいにお互いが他人であることを思い出させる数々の出来事。それにむなしさを感じてもまだ足掻こうとする。
濁流に飲まれながらも、繋ぐ手を求めて距離を測り合う二人のぶつかりあいをオレはいつしか待っていた。心から。
その輝きは花火のように次々と消えてはまた新しい華を咲かす。
息もつかせぬ攻防戦。
一歩先すら見えない緊張感。
握りしめた細い背中はいつも生きるために震えていた。
静けさの余韻をついて次々吹き荒れる嵐にいつだって魅了された。背景は万華鏡のようにくるくるあざやかに変わったけれど、複雑に感情が入り乱れた会話にはいつでも愛しさが滲んでいた。歪み、本人たちすら気づかぬものに見えても。
低く呼ぶ名に自分が驚くほどの泣き声を感じ取った。
涙を拭うこともせずにひたすら彼の名を呼んだ。
壊れてしまった機械のように。世界の終わりが来るまで永遠に寄せては返す波のように。
泣きだしたいぐらい怖いくせにまだ戦おうとするひとが、ほんの少しの弱さでオレを呼ぶ。
――……ぉえ
からんだ指と指が永遠を誓い、そして唇に溶けた。
さまざまな事を思いかえして先生の前でオレはため息をついた。
「あの二人を見てると、ときどきすごく不安になる」
「acepe」前編・終
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